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かにの泡ぶく


2011-04-20 春うららかな空の寂しさ。

_ 日本はなぜ原発を止められないのか。

福島第一原発の事故を受けて、非常に対応の早い反応を示したのはドイツとイタリアでした。

チェルノブイリ事故の時に稼動していた全ての原発を停止させたイタリア。その後のエネルギー不足から原発の新設をする方向で動いていましたが、一転して新設方針凍結です。

そしてドイツ。一旦は現在稼動中の国内原発の稼動期間を延長したものの、福島第一原発の事故を受けて国内原発の稼働時間を短縮することで国としての方針を決定しました。わかりやすく言えば、『一旦はまだまだ安全だと思って原発稼動期間延長したけど、やっぱ全然危険で間違った判断でした。ごめんなさい撤回して原発止めるようにします』ってことです。

国家の判断がこれほど短期間に180度修正されることもすごいとは思うのですが、よくよく考えてみればこれも極めてマトモであって当たり前の判断だと言えます。

とはいえまぁ、イタリアもドイツも日本とは事情がかなり異なり、地続きの周辺各国・・・原発大国フランスから電気を買うことができるということも大いに関係してはいると思うのですが。

一方で日本。

福島第一原発の事故で一ヶ月以上を経た今なお放射性物質を世界に向けて撒き散らし、今なお収束に向けての作業で人命を危険に晒し、恐らく数年以上の期間、国土の一部を事実上失い、震災に追い討ちをかけるように大勢の人々に原子力災害からの避難生活を強いています。普通のマトモな国ならば、とりあえず全ての原発を止めることを検討しはじめるべきだと思うのですが、なんでそういう声が全く出てこないのでしょう。ドイツやイタリアと違って、原発事故当事国であるにも関わらずです。

電源全喪失を想定した避難訓練をはじめたとか、現状よりさらに高い防潮堤を作ることにしたとか、ウチは福島第一とは構造が違うから安全だとか、動かし続ける気満々な前提に立って話を続けています。

当面の安全性を現状以上に高めるという考え方は間違ってはいないとは思いますが、今こそ、その先に、速やかなる原発停止という目標を立てるべき時だと思うのです。

何度かここでも書きましたが、私は2011年3月11日までは原発容認派でした。が、その後いろいろなことを調べ、勉強し、今ではすっかり反対派になりました。以前まで自分が原発を容認していた根拠の軽薄さ、無知さ加減を痛く反省しました。どうして「安全だ安全だ」としか言わない政府、電力会社の言い分をたいして調べもせずに受け入れてしまっていたのか。原子力の専門家では無いから詳しいことは分からないとかいう問題では無く、もっとちゃんと調べておくべきだったと猛省しています。と同時に、自分の無知ゆえ、2011年3月11日まで間違った判断をしていたことをこの世に、後世の人たちにお詫びしなければならないと思っています。

最悪「想定外」が起きたときであっても安全に制御できて安定化できないようなものを動かしてはいけません。

人類がどんな想定をしたからってそれは無駄であるということを、福島第一原発の事故から学べなかったら本当にこの世は滅び行くしかないと思います。

朝日新聞が4/16,17に行った原発に対する世論調査( http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104170324.html )では:

原子力発電は今後どうしたらよいか?
 増やす方がよい  : 5%
 現状程度にとどめる:51%
 減らす方がよい  :30%
 やめるべきだ   :11%

この期に及んで原発賛成、容認派合わせて56%の過半数超え。どうかしているとしか思えない私のほうが、どうかしているのでしょうか。

福島第一原発の事故で、今まで想定していた地震や津波の規模は全く当てにならないということが判明しました。

全く当てにならない想定の元で設計建造された原子力システムを今も、今後も動かし続けるというのは、狂気です。

日本はどうしたら原発を止められるのでしょうか。なんでこんな当たり前なことができないのでしょうか。

想定以上の地震は来ないと思っているのでしょうか。想定以上の津波は来ないと思っているのでしょうか。

謎です。

一方で管首相。参院予算委員会で日本の今後の原発のあり方について、『白紙からの検証をしなければならない』『何か決まっているからそのままやるんだということにはならない』と、従来の日本政府の原発中心路線を見直す方針であることを明言したことは少し明るいニュースだと思います。もっとも、今の福島第一原発の有様を見ればこう言うしかないのかもしれませんが、ただ、逃げようと思えば『今は福島第一原発の収束に全力を尽くすことが云々かんぬん・・・』なんて言うことも、出来なかったわけでもないでしょう。

ここはひとつ素直に、管首相の勇気ある発言を評価したいと思います。

これでまた原発利権ウマウマ派からの、管首相降ろし攻勢が激しくなるのでしょうね。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ (2011-04-21 07:19)

私も同じく、物凄い絶望感に苛まれています。<br><br>各地の原発で(今ごろになって)電源の多重化やその喪失を想定した訓練が行われていますが、それが即安全を保証するものでないことを、多くの人が理解できない(理解しようとしていない)ようです。<br><br>一部の科学者が懺悔めいたコメントを出しているようですが、今回大活躍の御用学者らは、未だ反省の色もなく、しかし巧妙に発言のトーンを変えながら責任逃れを始めています。教育現場は国の指示なしには子どもを守る手立てを講じようとせず、すべてが本末転倒したまま事態に流されていく日々です。<br><br>私たちは、これからどう生きればいいのでしょうか。

_ 青木@管理人 (2011-04-21 10:35)

率直な意見というか、感想を書きます。<br>多くの日本人は、なにかいつもと違う事態が起きると、自分では何もできない、判断できない状態に陥るということを今回痛感しました。<br>この特性は、なんなんでしょうね。多くの日本人のDNAに刻まれているレベルのどうしようもない特質なんでしょうか。<br>そして、それをおかしい、馬鹿じゃないのか、と思ってしまえる自分は、実は日本人じゃないのか? なんて、真剣に悩んでしまいます。<br>文部科学省から学校での屋外活動判断目安として、年間被曝量20mSvを超えなければOKとかいう暫定基準値が出されました。内部被曝の影響が3.5%とか異様に小さい評価の根拠はなぜなんだ? みたいな点以前に、そもそも学校のような現場でそんな厳密な線量管理ができるわけないのだから、もっと安全サイドに振った運用をしなければ非常に危険です。ましてや被曝するのはまだまだ若い子供達なんですから。<br>こういうのが出されると、「国の基準に従う」とか言って杓子定規に運用をはじめる現場もアホかと思いますよ。45歳の私ですら年間20mSv浴びろと言われたら拒否します。<br>原子力安全委員会もまるで腑抜けの不要集団だってことが、ここでも明らかになりました。子供の被曝量については大人の半分の10mSvにすべきだと言った際には「たまにはマトモなこと言うな」って思ったものですが翌日には「正式決定ではない」とか言って撤回です。こいつらなんのために居るんですかね。福島第一原発事故発生初期から、自分達で自分達の機能を否定しまくってます。<br>そもそも原発自体が超危険物ですから直ちに廃止すべきなんですが、そもそもこんなおかしなことしか出来ない国家が原子力なんか扱ってはいけないのだと思います。<br><br>日本国内だけでは恐らくどうにもできないでしょうね。このままだと、東海大地震が来て浜岡原発放射能漏れとか、もんじゅが爆発とか、福島だけでなく日本の至るところで同じ目に遭わない限り、わからないんじゃないかなって思ってしまいます。わかったときにはときすでに遅し。<br><br>そんなふうにしてはいけないので、どうしたら原発を一日も早く止めることができるのか。<br>過去の自分の安易な判断をこの世に、後世の人たちにお詫びする意味も込めて、私は自分の活動時間の5〜10%程度を原発停止のための活動に割くことにしました。<br>どう活動すればいいのかの具体案はまだ見えていないのですが、まずは日本のエネルギー事情についての正しい知識を得るべく、勉強調査をしています。そして、日本の原発は非常に危険なものなんだ、福島第一の事故はどこの原発でも起こりえることなんだということを、少しでも多くの人に知ってもらおうと、ことあるごとに話すようにしています。<br>原発問題は、調べれば調べるほどに、非常に深い問題が明らかになってくるわけですが、駄目なものは駄目という大前提に立って立ち向かわない限り、解決できようがないですねこれは。<br>ただ、「危ないから止めろ」というだけでは説得力に欠けると思うので、止めたらどうなるのか? どうすれば止められるのか? という部分をよくよく考えていきたいと思っています。<br>必要悪だと思っている原発立地地域をどうすればいいのか。人間としての生き様の問題とも重なり、非常に深いです。<br>が、だからと言って、駄目なものが良いものになるわけがありません。<br><br>あと、まるで別issueですが、メディアも原発推進に偏向している点も大きな問題だと感じています。<br>調べてみると日本各地で反原発デモが起きていますが、こういうのを伝えるメディアはメジャーなところでは皆無。活動をしている個人や団体のwebでかろうじて知れるといった状況です。<br><br>ソフトバンクの孫氏って、あまり好きではなかったのですが、最近になって彼の行動には注目しています。<br><br>いずれにしても、誰か影響力のある人が言い出さないと動き出さない、自分の判断だけでは動けない人が多い日本人DNAを考えると、今後どういう動きになっていくのか、少しの期待を持って注目していきたいと思っています。<br><br>影響力のある人が言い出すとみな一斉について行くってのも大いに問題なんですけどね。


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