かにの泡ぶく

_ メールが来ないと不安になる。

仕事のメールがぱたっと来ない。

最近、出張の関係で日本のクライアントのオフィスにずっと行ってないので、日本サイドの状況があまり見えないってこともあって、メールが来ないと妙に不安になる。

『kani.com落ちてるのか？』って思ってチェックしてみたり。

知らせなきは無事な証拠と思ってあまり心配しないことにしているが、明日は久しぶりに日本のクライアントのオフィスに出社予定だ。

_ 設備投資計画。

どうも今年は大厄と共に人生の転換期らしく、いろんな判断を迫られることが多い。

自分の限界（摂取可能な酒の量とか削れる睡眠時間等ではないのでご心配なきよう）を知るためにも、いっちょ思い切って事業規模を拡大してみることにした。

先日の画像センシング展で、『こんな案件解決できるのは日本で青木しか居ない』という嬉しいお言葉を多くいただいたことも大きい（お世辞だって？　いいんですよ、それでも。動機付けは重要）。

私は小学生のころからレンズとかプリズムが好きで、また、星空を見上げるのが大好きだった。星空見るだけならお金かからないし、宇宙ってのは不思議の塊だった。

肉眼での星野観測の限界を感じると次に欲しくなるのは望遠鏡だ。

でも、そんなもん買ってもらえるハズがないことは、親に聞くまでもなくわかってしまうぐらい当時の我が家は質素な暮らし。親父がどこかから貰ってきてくれた双眼鏡を使って、やがてはそれを分解し、望遠鏡にしたてたことがあった。

光軸調整、鏡筒内迷光、ザイデルの五収差・・・こういうものを、自分の感覚で体感した小学生時代。

高校生になると、反射鏡を磨いてみたりした。

干渉縞の原理、縞の出方の解釈の仕方、観察光波長と干渉縞から高さムラの測定・・・こういうものを、自分の感覚で体感した高校生時代。

まさかね、これらの経験が、この世で食っていくための「職」として活かせるときがくるとは、当時は全く考えもしなかったものだ。

素人に毛が生えた程度ではあるが、光学設計の知識、光学現象を理解、解析する素性を持ち、コンピュータ上での画像処理の知識があって、しかも自分でコーディングできるエンジニアは確かに日本では少ないだろう。

デジカメでも計測器でもそうなんだけど、最先端と言われる技術もその性能を追い求め、突き詰めていくと、最後にたどり着くのは極めてプリミティブな物理現象の世界であり、それは、私が小学生から高校生の間に、自分の手で実験した多くのことの延長線上にあるということに、今更ながら気が付いたのである。

「かにこむ」が現状を超え、次のステージに移行するためには思い切った先行投資が必要と判断。別の言い方をすれば、自作の工夫では限界が見えるまでの段階にまで来たということである。

思い切った先行投資と言っても、五百万円程度のものであるが。

生死にかかわるほどのリスクでは無い。

_ いやまてよ・・・

大厄ってのはあながちあなどれないもので、人間の人生周期でいろんなところに蓄積された「無理」が表出してくる歳ゆえ、新しいこと、現状を大きく変えるようなことをすべきではないという意味のことを医学的見地からの視点も交えて述べている、極めて納得できる資料をどこかで見たことがあった。

どこだったかなぁ・・・思い出せない。

大規模先行投資は、再度よ〜く検討することにしよう。

_ 青木の実力？？

先日の韓国出張に関する現地のみなさんからのメールがちらほらと。

『青木さんのお酒の実力にはびっくりしました。』

喜んでいいやらなんとやら。

つか、仕事ぶりに対するコメントは無いんかぁ？

ま、いっか。ほんと楽しい宴だったからね。

『次回は正式な爆弾にて準備しておきます。』

遂に来たか ^^)。OK受けて立ちますぜ。

私の仕事のスタンスは、受けたからには契約範囲や責任分担などを超えてとにかく最高の結果を残すべく全力を尽くすというもの。自分の納得できる成果が得られるまで徹底して議論し食い下がる。

そうしてお互い自分をさらけ出すことで確立できた信頼関係ほど強固なものは無い。

お酒のスタンスも同じ。

勧められれば決して断らず、一旦飲みはじめたら、誘われればとことんまで付き合う。というか、納得できるまで飲み続ける（なにが納得かという議論はまた別途ということで）。もちろん自分がお酒に飲まれない範囲でだが。

そうしてお互い自分をさらけ出すことで確立できた信頼関係ほど強固なものは無いのは仕事と一緒。

でも、お酒は（仕事もか）決して無理には勧めない。お酒を飲めない人はノンアルコールでいいじゃない。重要なのは、その時空を共有することだと思うのだ。

この心意気だけは、生涯忘れずにいたい。

_ 仕事のメールちょびっと来た。

安心安心。これで今日はゆっくり寝れる ^^)