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かにの泡ぶく


2006-07-27 またまた今日は梅雨空?!

_ ラジオ実験用スピーカーその後。

ラジオ実験用スピーカーのその後ですが、再生検波の短波ラジオユニットや、JORF「大人のJAZZTIME」受信専用ゲルマラジオの出力に繋いでゴキゲンなサウンドを奏でてくれています、はい。とってもいい感じです。

が、ちょいと気になることが昨晩発生。どうもですね、夜中にJORFを聴いていると、なんとなく音のピークが歪んでいるように感じるのです。
昨晩から気になり始めたのですが、特に回路をいじったりなんだりってことは一切ありません。つうことは、アンプの電池がへばってきたのでしょうか。
と思って、稼動状態で電圧を測定してみますと、5.2Vです。1本あたり1.3Vってことで、確かにへばってき始めかもしれませんが、でも、まだまだいけて欲しい電圧です。

回路的に電源電圧降下で影響を受けそうなところを見てみますと、初段2SK30Aのバッファアンプ部が怪しいです(参考:回路図はこちら)。

『う〜〜〜ん・・・』実はこれ、当初より少しだけ懸念していたことなのです。2SK30Aには入力信号がダイレクトに入力されるので、あまりに大きな信号が来ると歪んでしまいます。とはいえ、まぁプラマイで1.5Vぐらいまでは余裕で大丈夫だと思って現状の回路にしたのですが、電源電圧が下がってくると、入力信号のスイングに2SK30Aがついてこれなくなっているのではないか? という悪い予感が。

しかし相手はゲルマラジオの出力です。JORFの送信所がいくら我が家から近いとは言え、2SK30Aを飽和させるほどのパワーが果たしてあるのでしょうか?


JORFを受信したときのゲルマラジオの出力振幅がどの程度あるのか、ちゃんと見てみたことなかったので早速実測です。

管面読めるかな? 0.2V/divのモードでx10のプローブ使ってますから、管面のひとマスが2.0Vってことなのですが、なんと! プラマイひとマス弱、すなわち、Peak to Peakで4V弱もの振幅があります。
これはかなりまずいレベルの信号強度です。


初段の2SK30Aソースフォロワ回路がどの程度の入力に耐えられるかを検証する必要があります。というわけで、急遽、ブレッドボード(昔買ったの忘れてた。これで簡単な回路であれば半田ゴテ暖めないでも大丈夫だ)で検証回路を作ります。

入力に低周波オシレータからの1KHz信号を入れます。
出力にオシロを繋いで波形を観測し、「歪みはじめたかもな?」って感じのときの入力信号の振幅を管面読みします。これが、最大許容入力電圧ってことになります(します)。

オリジナルの回路ではソース抵抗は1.5Kオームですが、以前よりソースフォロワって挙動がいまいち謎であることもあり、せっかくなのでソース抵抗をいくつか変えてみて、測定です。


結果ですが、ご覧の通り、半波値で2.2V、Peak to Peakでは4.4Vぐらいの入力から歪み始めるってことがわかりました。

これはVcc(FETのときはVssって言うのか?)が6.2Vのときの測定。実際に使っている電池はすでに5.2Vまで降下しているので、入力ダイナミックレンジももっと狭くなっているでしょう。ってことは、JORFを受信したときのゲルマラジオの出力振幅が半波値で2Vであることを考えると、やはりちょうど歪むか歪まないかきわどいレベルであり、たま〜に歪むことがあっても不思議でない動作状態であるということがわかりました。


早速対策しなければなりませんが、対策の方法は二つ。一つは電源電圧を上げる。もうひとつは、入力信号を絞る・・・です。

電源電圧は上げたくありません。単三x4本で2ヶ月ぐらい動くという身軽さは捨てたくないです。
となると入力信号を絞るしかないのですが、もっとも簡単な方法は、音量調整用のVRを、初段の前に入れるって案です。

「というかなんで初めからこうしないん?」って思うかたがおられるかもしれません。理由はいくつかあるのですが、私は過去の経験から、「ハイインピーダンスなラインは触らぬ神になんとやら」であると感じています。VRとかスイッチとか、そういう稼動部品はなるべくハイインピーダンスラインには入れるな・・・という意味です。特に今回の場合、実装が木の箱で行われていることもあり、ノイズには大変敏感です。アルミシャーシ実装であればまだしも、ハイインピーダンスな入力部に安物のVRをつけるときっとロクなことにならないような感じがしたのです。あと、やっぱ安物のVRでは、いきなり入力信号を受けるのがちょっと心配だったってのもあります。

とはいえ、ちょうど1MオームのVR(安物)がジャンク箱にあったので、ものは試しで実験してみました。

結果はやっぱ全然だめだめ。「ぶ〜〜〜」という50Hz誘導ノイズやら、「ひゅぃぃぃいぃ〜〜ん」というエアコンインバータノイズなどを盛大に拾いまくり。VRが常用聴取位置でもこれですから、実用に耐えません。配線をあれこれいじったり、アースを工夫してもだめ。VRをまわすと、「がさがさごそ」と、微妙に嫌な感じのノイズが乗ります。

早速却下です。

VRはもとの位置に戻して、仕方がないので抵抗分圧作戦です。


オリジナルの回路にも入っている、100Kオームを、いきなり2Mオームにパワーアップです。2SK30Aの入力インピーダンス(ゲートに入っている抵抗)は現在1Mオームなので、これで入力電圧は約1/3になります。しかも、セットとしてみた場合の入力インピーダンスはなんと3Mオームという高さ。高けりゃいいってもんじゃありませんが、ノイズさえ出なければ悪い影響はないと思われるのでこれで実装です。

結果、『おおおお〜、いい感じ〜〜〜』って感じで、電源電圧5.2V駆動でゲルマラジオでJORF聴いても、歪み感はかなり軽減されました。でもまだ、少し、気にすれば気になるかもなぁ・・・でも、気にならないレベルになったから、まぁいいか。

音が歪み始めたらそろそろ電池交換だな・・・って感じで、電池の消耗度合いもわかりますしね。



_ ラジオ実験用スピーカー紹介。

「かにの泡ぶく」をご覧いただいているかた数名から、『ラジオ実験用スピーカーの詳細を掲載せよ』というリクエストをいただいてますので、写真を載せますね。

回路図は上で紹介しました通りですし、箱の板取りは、こちらで紹介してます

実際の実装状態は、以下の通りで〜す。


前面からの写真。なかなかかわいくできました。
あとから取って付けたような足は、まさに後から取って付けたものでして、底板を間違った方向に付けてしまったがために箱がちゃんと座らなくなってしまったのです。それを、ちゃんと座るようにするために、足を付けてリカバーしました。結果的に見た目もよい感じになったかと前向きにとらえるようにしています。


蓋が閉まります。ロック機構は現在のところ特にありません。きつめに閉まるので、そのまま摩擦力で閉まってます。


蓋を開けると、中身が見えます(当たり前か)。
電子回路の実装がアルミシャーシでないので、それぞれの線はグラウンド線と一緒によく撚ります(これ極めて重要です)。


入力ラインと出力ラインはなるべく遠ざけて・・・って言っても、こんな狭い空間では、気休め程度にしかできませんが、それでも少しでもがんばります。


メインの基板ですが、木ネジで斜めに設置してあります。
どうしてこんな器用なことしたのかと言いますと、ドライバーが斜めにしか入らなかったんです ^^)。でもなんとなく、部品がよく見えて結果的に意味ありげな実装になったのでよかったかなって、前向きにとらえるようにしています。


_ おんぼろまな板短波ラジオが受信するコーランの調。

おんぼろまな板短波ラジオで夜な夜な短波帯をうろつくのが楽しい今日この頃。主要な日本語放送は昔取った杵柄で、受信と同時にほぼ確定できるのですがそうでない、外国語放送をさりげにBGM的に流すのが最近のお気に入りです。

そんななかでここ数日、特に気になる局があるので調べてみました。

時間的には夜。17MHz帯で21時から24時ぐらいまで放送しているような感じですが、詳細不明です。今、22:54ですが、この近辺の時間は確実に放送してます。
アラビア語っぽい言語の放送で、これが『コーラン』ってヤツか? と思しきカッコいいアカペラソロの歌声(って言っていいのか?)朗読が響き渡る番組を放送しています。信号は強力で混信も無く、おんぼろまな板短波ラジオであってもSINPO:44544って感じです。

気になったので周波数を調べてみると(シグナルジェネレータでゼロビート読み)、17885KHz。これは、Radio Kuwaitですね。

私は特定の宗教にコミットするものでは全くありませんが、夜中に自室で我が一人。コーランの調というのは、素直に良いものだと思えるなにか不思議な波動がありますね。

本日のツッコミ(全7件) [ツッコミを入れる]
_ まつ (2006-07-27 23:15)

ご存知と思いますが、オキシライドは初期電圧1.7Vだそうです。<br>また、アルカリよりも高電圧を保てる との大本営発表がありますね。<br><br>http://national.jp/product/conveni/battery/oxyride/lab/all/tech.html

_ 青木 (2006-07-27 23:22)

ウチではパナの電池は出入り禁止になってます ^^)。理由はですね、液漏れしやすいから。<br>何度もパナのお客さん相談室に問い合わせたりしているのですが、我が家でのメーカー別液漏れ率は、パナのアルカリが圧倒的に高いです(別に特殊な使い方してないですよ)。オキシライドって液漏れ率どうなんでしょうね。でも、こと電池に関しては「パナ厳禁」状態な我が家です。

_ (2006-07-28 21:35)

そう!パナのアルカリは長期間、入れっぱなしにすると液漏れします。何度も経験してます。<br>そうなる前に使い切るような機器には、いい電池なんですけどね。

_ まつ (2006-07-28 23:13)

そういえば以前にもその議論が...<br>オキシライドはアルカリとは違うかも? という私の淡い期待は<br>風前のともし火...(笑)<br><br>いえ、実はつい最近、安売りしていたオキシライドを買っちゃったんです。

_ 青木 (2006-07-28 23:32)

♪さん、そうですよね! 絶対そうです。パナの特に金パナは、我が家では液漏れ率ダントツです。ほんと、やんなっちゃいます。いつも相当注意しているのですが、『あっ』って思ったときには漏れてるみたいな。

_ 青木 (2006-07-28 23:34)

まつさん、オキシライドの安売りは私見たことありません。1.7x4=6.8Vであることを考えると確かに魅力的ではあります。<br>が、液漏れどうなんでしょうね。

_ まつ (2006-07-29 01:56)

安売りと言っても、キタムラのおそらく在庫処分で、単三 10本で680円 単四 8本で620円 という程度でしたけれど。


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