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かにの泡ぶく


2006-07-06 急遽リフレッシュ。

_ ぱっとしないときは思い切って・・・

いろんな案件山積みで時間の余裕が全く無い状況なのですが、なんとなくここ最近、気持ち的にぱっとしない日々継続なのです。
山積みになるほど仕事があるってことは、大変に嬉しいことなのですが、そういえばここ数ヶ月、土日もずーっと仕事してるし、抱える案件は圧倒的に多いしで、ちょっと走り続けすぎたかな? ちょびっとだけ(自分で気がつかない間に)心が病んでくるのも致し方無しな状況ではあります。
ということで仕事は午前中でお仕舞い。午後はリフレッシュタイムとしました。

_ 久々の電子工作。

こないだの日曜日にアンテナが復旧したこともありまして、我が部屋では昔に作った短波ラジオが再び稼動可能になりました。
そういえば数年前に中止したまま、ず???っと保留になってしまっているラジオの受信回路実験機があるのを思い出しました。というわけで、今年の夏はひとつ、プライベートな時間を見つけながらこれら保留となってしまっているラジオ達の実験を再開しよっかな?なんて、考えておりました。

で、ラジオの実験と言えば必要になるのはもちろんラジオなのですが、いくつものラジオ回路を実験するにおいて共用できる部分というのは、極力共用したいじゃないですか。そのほうかお金もかからないし、本来の実験部分に集中できる。どういうことかと言いますとですね、ラジオってその受信方式にもよるのですが、ぶっちゃけ以下のような構成にわけられます。

+----------+  +------------+  +----------+  +------------+   [
| 同調回路 |->| 高周波回路 |->| 検波回路 |->| 低周波回路 |-> |> 音声?♪
+----------+  +-----+------+  +----------+  +-----+------+   [
                    |               |             |          イヤホン
+----------+        |               |             |      スピーカ等
| 電源回路 |--------+---------------+-------------+
+----------+

で、ラジオの実験として今回いじりたいのは、上図の「同調回路」「高周波回路」「検波回路」あたりなんですね。実験となれば多くのラジオを作ることになります。いじりたい部分は個々のラジオで変更しなければなりませんので仕方ないのですが、いじらないでもよい「低周波回路」と「電源回路」部分は共通で使いまわすようにしたほうが効率的であります。
今まではラジオ回路の受信性能を実験する際には、スピーカを鳴らすまでのパワーをもった低周波回路を、実験回路分いちいち作るのは大変ですので、検波回路の出口でいきなりクリスタルイヤホンで聴いてみて放送波の受信を確認したりしてました。これはこれでちゃんと鳴り、これはこれでシンプルで大変面白いのですが、やはりスピーカからの再生音も確認したいじゃないですか。以前は、386で作った簡単アンプにつなげてスピーカからの受信音を確認したりしていたのですが、この386アンプは現在手元になくなってしまったこともあり、これを機会にラジオ実験に特化した、簡単アンプ内蔵のスピーカボックスを作ることにしました。

簡単アンプの心臓部は、今回も386で行きます。このICは、ICのくせに本当に音が良いです。私の好きなデバイスの一つです。
電源は、実験に使うモニタ用のスピーカボックスですから、持ち運びや取り回しがしやすいように乾電池を使います。以前の実績では、386アンプは通常音量で稼動時に、6Vで15mAぐらいしか流れませんから、アルカリ単三電池x4本で駆動すれば、少な目に見積もっても100時間は稼動するはずです。毎日2時間使っても2ヶ月弱。充分な寿命でしょう。

問題は回路構成です。

386の簡単アンプは、ワンチップで充分動くのですが今回は『ラジオ実験に特化した』という点で特殊な要件が入ってきます。
例えばゲルマラジオの出力にも、直接繋げたりしたいじゃないですか。そうなると問題となるのがアンプ側の入力インピーダンスです。

ゲルマラジオのゲルマニュームダイオード出力は、大変に高いインピーダンスです。というか、高いインピーダンスで受けないとゲルマラジオは出力負荷を駆動しきれません。386の入力インピーダンスはデータシートによれは50Kオーム。一般のオーディオラインやTr等のバッファアンプ出力を受けるのであれば全く問題とならない高インピーダンスなのですが、ゲルマラジオの出力を受けるにはちと低すぎる。50Kオームの負荷はゲルマラジオにとっては大変に重荷と言えるでしょう。

そこで、前段にFETによるハイインピーダンス受け用バッファを設けることとします。

使うFETは、2SK30A。このデバイスとはもうかれこれ30年以上の付き合いでしょうか。2SK19と並んでよく使った石です。安くて性能もよいし、音もなかなか。これでMMカートリッジ用のイコライザアンプ作ったことあるのですが、相当音にウルサイオーディオマニア氏も納得の音質でした。

インピーダンス変換なのでソースフォロワ回路としておくこととします。また、入力が非常にハイインピーダンスなので、高周波カット用の簡単なフィルタをFET前段におくこととします。

なんだかんだ言いながら出来上がった回路図は以下の通りです。

2006年7月9日追記:
回路図に重大なミスがありました。このまま作ると発振します。詳細は7月9日の泡ぶくにて。
以下の回路図は修正済みですが、まだまだ過渡期です。ご了承ください。

実装に先立って、2SK30Aの動作点を実験で求めます。ソース接地抵抗を変えて、ドレイン電流を監視しながら増幅率を実測します。
ソースフォロワ回路の増幅率は最大で1で、それはソース接地抵抗に依存します。ソース接地抵抗を大きくすれば増幅率は1に近づき、小さくすれば、0に近づきます。ですので、電圧的には増幅できないんですね(電流(電力)的には増幅できる)。

今回は、インピーダンス変換が目的ですので、ここであまり電圧増幅率を下げたくない。とはいえ、ソース接地抵抗を大きくするとドレイン電流が減少してよろしくないです。私の経験上、こんなときにはドレイン電流は0.7mA前後がよい感じ(根拠無し。あてにしないで)です。今回、電源電圧4.2Vで、1.5Kオームで0.7mAぐらいになりました。今回はこれで行きます。

そのときの電圧増幅率は、オシロの波形読みより0.75ぐらいですかね?。ま、いいでしょう、こんなもんで。



手持ちの基板でよいサイズのものが無かったので、大きめのものを真っ二つに割って使うことにしました(貧乏性な私)。これ全面を使ってゆとりの実装ってのも粋ではあるのですが、今後スピーカボックスに収納することを考えると、なるべく小さいほうがよいじゃないですか。

部品実装概ね終了か? ってところで本日時間切れ。

というわけで、残りはまた次回。


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