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かにの泡ぶく


2012-04-29 連休日和。

_ 黄砂がやってきた?(10時00分記)

いやぁ五月連休前半は、関東地方はまぁまぁ天候にも恵まれて暑いぐらいの陽気です。今日は都合連休二日目ですが、私の部屋(マンション10階)の窓から見える遠くの景色は、なんだか随分霞んで見えます。

春霞? 黄砂?

空間β線量の目だった増加は今のところ観測されていないので、春霞かなぁ・・・

毎年黄砂が来ると、β線量が増えるんですよね。去年は福島第一原発爆発の影響があって、β線もなにもあったもんじゃなかったのですが、福島第一原発が爆発する以前は、黄砂とβ線増加の相関はかなり取れていました。

黄砂といっしょにひっついてくるウランを観測しているのでしょうね。

_ 同じ竹林に生えている たけのこ の放射性セシウム濃度は、同じぐらいなのけ?(10時12分記)

私がボランティアで技術スタッフを務めるYCRMS横浜市民測定所で行ったたけのこ実験 その3 同じ竹林のたけのこでも、セシウム濃度は違うの?が公開されました。

統計的に有意な傾向を見出すには検体数があまりにも少ないですが、なんとなく、来シーズンでの測定実験に向けて、考慮すべき点について見えたと思っています。

現実問題、1検体の測定にかかる時間は検体前処理等を入れると、測定時間+30分間 程度はかかってしまいます。最低でも3600秒の測定はしたいので、測定器1台だと、なかなか数をこなすのも大変です。

あと、今回たけのこの測定で苦労したのは、測定中にたけのこの発酵が進んで、マリネリ容器から溢れてきちゃうんですね。これは大変。

その測定が「ぱぁ」になるだけでなく、検出器(シンチレーター)を破壊してしまったら予備なんか持ってませんから、測定所の測定機能が停止します。

これからの季節、食材の放射能を測定する際には、検体の腐敗発酵にも十分留意しておかねばなりません。

灰化とかできれば無問題なんですけど、そんな設備ないですし、隣で小さいお子さんが遊んでいる脇でベクレルモニターが稼働しているわけですから、検体をフライパンで焼く等、万一にも放射性物質が飛散するような行為は絶対避けねばならないし・・・

ホルマリン定着もそれはそれで危険だし、事後処理面倒ですし・・・

今度は検体をレンジでチンして酵母を失活させる実験を、やってみようかな。

_ 先日特注した鉛容器が昨日納品される。(15時36分記)

20mm厚で設計重量18Kgちょいだったのですが、設計通り18Kgちょいで仕上がりました。当たり前と言えば当たり前なのですが、実際納品されてみると想像以上に重いです。

設計図はこちら。

なぜ18Kgにしたか??? 本当は、35mm厚にしたかったのだけど、そうすると重量も30Kgを超えてしまいます。一般家庭で無理なく扱えるのは、お米20Kgやポリタンク20リットルのことを考えると、20Kgぐらいけ? と思って18Kgにしてみたのですが、これ、どうしてもお米20Kgより重く感じるのです。

頭の中では「18Kgだからお米20Kgより軽いんだ」とわかっていても、目で見た視覚情報が無意識のうちに、見た目のサイズから勝手に重さを身体で推測しちゃってるんでしょうね。こんなにも重たい物質って、普段あんまり使いませんから・・・

だから持つときは本当に要注意です。頭で「重いんだぞ!」ってわかっていても、身体がまだわかってないので、ついつい安易に持ち上げてしまいます。

止まっているエスカレータを歩いて登ろうとすると、「止まっている」ってわかっているのに、いきなり前のめりになってしまうのと同じ現象なのでしょうか・・・ 実に面白い現象を体験しました。

肝心の仕上がりですが大満足です。『周囲は木枠で囲ってしまうので、表面加工はバリ取り程度のラフでいいです』とお伝えしておいたのですが実に丁寧に面取りされています。怪我しないようにっていう配慮を感じます。いい仕事してます。

早速堀場Radiを入れて上に12mm厚鉛板で蓋して測ってみますと、0.008 uSv/h を示しました。私の部屋は空間線量 0.060 〜 0.065 なので、1/8 程度にまで空間線量を減衰させています。ぁあ中に入りたい・・・

表面は綺麗に処理されているので地肌が見えなくなるのはちょっともったいないのですが、いかんせん鉛なので直接触ると手が黒くなります。あと、娘への万一の影響を考えて、厚紙で周囲を覆い、鉛が直接露出しないように加工しました。

デジカメの調整や解析を行おうと思うと暗室が欲しくなるのと同様、線量計の開発をはじめてどうしても欲しくなった放射能暗室。暗室というにはまだまだ遮蔽が甘いですが、それでも空間線量 1/8 の安定した実験環境が手に入ったというのは実に大きく嬉しいです。

これで私の試行錯誤実験のレベルも一段アップ・・・するかな?

今回特注した鉛容器、お世話になったのは野方電機工業さんです。ありがとうございました!


本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]
_ うめ (2012-05-02 15:07)

ドライアイス等で温度を下げてみては?<br>発酵を止められなくても、遅らせることはできるかも。

_ 青木@管理人 (2012-05-02 15:41)

だめなんだ。放射能測定器は結露すると即破壊するので、常温測定が原則なんだよね。

_ T.K (2012-05-03 02:17)

鉛箱、最近自分も計画しました。やはり同じような容積になりますね。強度的にどうですか?中に補強材か何か入れてます?

_ T.K (2012-05-03 02:26)

薄くて軽くて安い 放射線を遮るシート、レンゴーが商品化へ - MSN産経ニュース ttp://t.co/5s1BohpH

_ 青木@管理人 (2012-05-03 09:36)

20mm厚ならば強度に心配は不要だと思います。<br>野方電機さんの話では:<br><br>・鉛厚8mmだと形状を保てない。外側スチールで囲う等必要。<br>・鉛厚10mmでも形状によっては自重で変形する。<br>・今回の20mmなら、大丈夫。<br><br>とのことでした。この話は私が図面を送ったあとにいただいたもので、結果、私の設計はそのままオーライとなりました。<br><br>実は特注で作る前、大昔に買ったオーディオ用の防振鉛板12mm厚のもので遮蔽していたのですが、これ、ご存じの通り自重で変形してきます。曲がってもまた、重ねておけば延びるので問題ないのですが ^^)、この経験から、「最低20mmは要るな」と考え、20mm厚で20Kg以下で考えた結果、このサイズになりました。<br><br>ほんとは35mmあれば、1/10以下にできるのですが〜・・・

_ T.K (2012-05-07 03:01)

なるほど20以上だと強度的に大丈夫と。ありがとうございます。<br>なぜかインゴットより釣り用鉛のほうが安いので(純度?)家庭キューポラ計画中です。


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