■簡単な外部電源の実験 / かにこむ青木

2012年 5月12日:更新
2012年 4月20日:開設
かにこむ 青木康雄


■注記というかなんというか■

5月のゴールデンウィーク明けに以下紹介のディスクリ電源(一番マトモなDCを出した回路)を実際に線量計の外部電源として製作、試用してみたのですが、結果は散々たるものでした。

どう散々だったのかと言いますと、とにかくノイズが激しい。改造ポケガの外部電源として使う分には大きな問題は無かったものの、自作バーブラウンアンプで使うともう全然ダメダメで、006Pの9V電池 x 2 駆動に比べて、閾値を3倍ぐらいに上げないと放射線を検知できないぐらいのノイズレベルの酷さでした。

相当すったもんだして、ようやく昨日、なんとか実用可能な状態の電源が完成したのですが、これもほんとうに『取りあえず応急処置』って感じで、私としては全く納得していない状態です。

おいおいこのへんの経緯を合わせて、頁を改めてご紹介したいと思いますが、以下ご紹介した電源は、仮に一番マトモなディスクリ電源であっても、ゲインの高いチャージアンプには使えませんってことを、取り急ぎここに注記しておきます。(2012年 5月12日記)


バーブラウンのOPA2604APは性能は良いのですが電気を食います。プラマイで各10mA程度流れるので、自作線量計を006Pの9V電池 x 2コで実験していると廃電池の山があっという間に・・・
で、簡単な外部電源を作ろうと思ったのですが、お気楽電源と言えば、三端子レギュレータを使ったものが一般的です。でも実は私、三端子レギュレータにはあんまりよい印象がありません。特に、オーディオアンプ等、微細な信号を扱う回路には極力使用を避けます。

『・・・三端子レギュレータってなんかノイジーな気がするんだよなぁ・・・』

と思いつつも、部品箱の中にあったいつも使っている低ドロップの三端子レギュレータでBB上で回路を組んで、出力DCをオシロで見てみるとやはりホワイトノイズ様のサワサワしたノイズが常に乗っていて、ときたまパルス性の「ピシッ」って感じのノイズがやってきます。
数mV程度のものなので普通の電子工作で問題となるレベルではありませんが、今回の線量計用の電源としては少々気になります。

『やっぱダメかぁ・・・』・・・っと、ふと、部品箱の隅っこに、大昔に買った日立の三端子レギュレータが転がっているのが目に入りました。これはしっかり2.0V以上電位差を取らないとだめな由緒正しいタイプです。でデータを取ってみたら思いのほかノイズがありません。

『 ! 』

となった私は、少し真剣にいくつかの簡単な回路を実験してみることにしました。

手持ちにたまたまあった部品のみでの測定ですので、これが三端子レギュレータ全般に当てはまるとは到底思えません。メーカーによっても差があるかもしれませんので、あくまで参考以下の一例として、お読みいただければ幸いです。


■実験した3つ(4つ)の簡単電源回路

共通部は、家に来ている AC100V を、トランスで AC9V に降圧し、トランス出力をブリッジ整流し、平滑コンを入れたものです。開放電圧で 13.5V。これを各電源の入力とします。

負荷は、線量計の電源ということで考えていますから、40 mA も取れれば充分でしょう。ということで、ざっくり 9V 出力で、255 オーム負荷としました。





かにこむ 扉頁へ |  放射線関係のいろいろ置き場 へ |  かにこむ管理者 青木へメッセージを送る